弁護士に依頼できることをご紹介いたします。このページでご紹介する事柄はすべて当事務所にもご依頼いただくことが可能です。
また、ここでは代表的な依頼事項についてのみ挙げておりますが、弁護士に依頼できることは他にも多数ございます。
詳しくはご相談の際にお問い合わせください。
1.交渉
弁護士に依頼できることのうち、代表的なものが「交渉」です。
依頼者の代わりに弁護士が相手方と話し合いを行い、トラブルの解決を図ります。
「交渉」に関する詳しい説明はこちら
交渉について
交渉は、相手方と話し合いをして合意による解決を図ることです。
弁護士に依頼した場合は依頼者の代わりに弁護士が相手方と話し合います。直接会って話をすることもあれば、電話や手紙、メールなどでやり取りをすることもあります。
交渉する事項は事件によりさまざまです。
協議離婚するための交渉、交通事故の示談交渉、未払残業代の支払交渉、遺産分割の交渉など、事案の内容に応じて法律に基づいた話し合いを行います。
協議がまとまれば通常は合意書を取り交わします。弁護士に依頼した場合、通常は合意書の締結まで対応範囲になりますので、法的に有効な合意書を取り交わすことができるでしょう。
調停や訴訟になると最低でも数か月、長ければ数年以上の時間がかかることもありますが、交渉の場合うまく進めば1か月程度で解決できるケースもあり、訴訟等よりも素早い解決が期待できる点が交渉のメリットです。
交渉では話し合いでの解決を目指すため、お互いに譲歩することができれば訴訟よりも柔軟な解決ができる余地もあります。
交渉を弁護士に依頼するメリット
- 依頼者の代わりに弁護士が対応するので、依頼者自身が相手方と直接話し合う必要がなくなる。
- 法律というルールに基づいた冷静な話し合いができ、合理的な解決が期待できる。
- 交渉が成立した場合、法律的に問題のない内容にした合意書などの書面を取り交わしてもらえるのでトラブルの蒸し返しを防止できる。
- 調停や訴訟に手続が移行した場合、弁護士に事案の内容を理解してもらえているため手続をスムーズに進められる。
2.訴訟
弁護士に依頼する事項として最もイメージしやすいのが「訴訟」です。
裁判所に出廷して手続を進め、最終的に和解や判決での終局的な解決を図ります。
「訴訟」に関する詳しい説明はこちら
訴訟について
訴訟は、和解や判決で終局的な解決を図れる強力な手続です。
裁判所に訴訟を提起し、自身の主張を伝え証拠により立証していくことが求められます。
訴訟では1か月に1回程度のペースで裁判手続が行われる日(「期日」といいます。)があり、原則として毎回裁判所に出向いて出席しなければなりません。期日が行われるのは基本的に平日の日中です。
弁護士に依頼した場合は弁護士が代わりに出席することができるため、依頼者自身が裁判所に行かなければならないのは限定的な場合のみとなります。
訴訟は、期日ごとに自身の主張を記載した準備書面を交互に提出することで進んでいきます。例えば、AさんとBさんの訴訟であれば、ある期日でAさん側が準備書面を提出した場合、その次の期日ではBさん側が反論を記載した準備書面を、さらにその次の期日ではAさん側が再反論の準備書面を・・・という流れで書面を提出し合い、それぞれが自身の主張を出していくことになります。
また、準備書面の提出と合わせて、準備書面に記載した主張を裏付ける証拠も提出していきます。
弁護士に依頼した場合は、弁護士に準備書面の作成や証拠の提出をしてもらうことができます。
双方が準備書面と証拠を十分に提出すると、裁判所を交えて和解の協議が行われます。和解は双方が譲歩し合って合意による解決をすることであり、双方の主張や証拠を踏まえて裁判所が和解案を提案することもあります。ただし、和解の協議は必ず行われるわけではなく、双方の主張が激しく対立しているなど和解による解決の可能性がない場合には和解の協議が省略されることもあります。
和解協議も、弁護士が依頼者の意向を確認しつつ対応することができます。
和解による解決ができなかった場合は、訴訟の当事者や証人の尋問を行います。訴訟対応を弁護士に依頼した場合は、依頼者はこの尋問のときのみ裁判所に行くことになることが多いでしょう。逆に、和解で解決できる場合には依頼者は一度も裁判所に行かないことが多いです。
尋問が終われば、裁判所が数か月程度の準備期間を取って判決をすることになります。
訴訟を弁護士に依頼するメリット
- 訴状や準備書面など、裁判所に提出する書類の作成は弁護士に任せられるので手続に関する心配から解放される。
- 弁護士の専門的な知識や経験を活用して訴訟に対応していくことができる。
- 基本的に、期日には弁護士に代理人として出席してもらうことができ、依頼者は出席する必要がなくなる。
3.調停
「調停」は、裁判所で行う話し合いの手続です。
離婚などの家事事件や、相続事件などが調停手続を行う典型例です。
「調停」に関する詳しい説明はこちら
調停について
調停は、調停委員という裁判所の職員を間に挟んで話し合いを行います。例えば離婚調停であれば、当事者双方が交代で調停委員と個室で面談し、相手方とは直接顔を合わせることなく、調停委員を介して主張を伝えてもらうことになります。
調停委員は、調停に必要な範囲でアドバイスや提案等も行いますが、強制的な判断を下すことはありませんし、あくまで中立な立場から対応します。そのため、一方の当事者に肩入れして有利になるよう力を貸してくれるようなことは期待できません。
調停では双方の主張に応じてさまざまな点について話し合いが進行していきます。
判断が難しい話が出てくることも珍しくないため、誰か相談できる人と一緒に調停に出席したいと思う方も少なくないと思われますが、調停に出席できるのは原則として当事者のみです。家族であっても裁判所から特別に許可をもらわない限り同席することが認められていません。
しかし、弁護士は裁判所の許可も必要なく手続代理人になることができますので、弁護士に依頼すれば弁護士と一緒に出席することが可能です。
調停を弁護士に依頼するメリット
- 弁護士は裁判所の許可不要で手続代理人になれるので、調停に一緒に出席してもらうことができる。
- どうしても依頼者の都合がつかず調停に出席できない場合には、弁護士に代わりに出席してもらうことができる。
- 判断が難しい事柄について、弁護士と相談しながら対応していくことができる。
- 調停に必要な書類の作成や資料の準備などを弁護士に任せることができる。
4.労働審判
「労働審判」は、労働事件の解決のために特別に用意された裁判所の手続です。
調停と訴訟のいいところ取りをしたような特徴があります。
「労働審判」に関する詳しい説明はこちら
労働審判について
労働審判では、まずは裁判所の関与の元で話し合いによる解決が図られることになり、調停と似ています。
一方で、調停の場合には話し合いがつかないと調停不成立となるだけで原則として裁判所の判断は示されませんが、労働審判の場合は証拠等を勘案した裁判所の判断が示されます。ここは調停とは違うところであり、訴訟に近い性質を有するといえるでしょう。
しかし、訴訟とは違い、当事者の一方または双方が異議を出したときは改めて訴訟をしなければならないので、拘束力では訴訟に劣ります。
労働審判の最大のメリットは、原則として3回以内の期日で進められる手続であるため、数か月程度で必ず結果が出る手続であることです。訴訟では数年かかるようなこともあり得るのに対し、労働審判ではそのようなことはありません。
ただし、労働審判では解決せず訴訟に移行するという結論になることもあるので、万能ではないことには注意が必要です。
弁護士に依頼した場合は、弁護士と依頼者が一緒に労働審判に参加することができます。また、労働審判で必要な書類の作成や証拠の提出などを任せることができます。
労働審判を弁護士に依頼するメリット
- 労働審判の場に弁護士と一緒に参加でき、弁護士と協力して話し合いを進めることができる。
- 判断が難しい事柄について、弁護士と相談しながら対応していくことができる。
- 労働審判に必要な書類の作成や資料の準備などを弁護士に任せることができる。
5.企業顧問
弁護士に顧問業務を依頼することもできます。
顧問業務を行う弁護士を「顧問弁護士」と呼ぶこともあります。
「企業顧問」に関する詳しい説明はこちら
企業顧問について
企業顧問に関する業務の内容は、弁護士や法律事務所ごとに異なります。
一般的には月額顧問料を支払い、何か疑問が出てきたときやトラブルが起こったときにすぐに相談できる体制を整えるといったものが多いでしょう。具体的なトラブルが起こったときには個別事件を依頼する弁護士費用が割引きされたり、電話やメールなどで気軽に相談が受けられるなど、特典がついていることもあります。
顧問弁護士を依頼していれば、企業の事業内容や内部事情を把握しておいてもらえるので相談もスムーズになります。
顧問弁護士は、会社をともに成長させるパートナーといえる存在です。
何か問題が起こったときだけでなく、そもそも問題が起こらないよう企業の体制整備に取り組むことが顧問弁護士の使命といえます。
例えば、就業規則を整備したり、横領等の不正行為を防ぐ体制を整えたり、従業員向けに研修やセミナーを行うなども顧問弁護士に依頼することができるでしょう。
企業顧問を弁護士に依頼するメリット
- 事業を運営する中でちょっとした疑問でもすぐに相談することができる。
- トラブルが起こったときにすぐ相談でき、弁護士側で会社の事情を把握しているためスムーズにアドバイスが受けられる。
- 法的な問題が起こらないよう、弁護士の力を借りながら体制整備を進めることができる。特別に用意された裁判所の手続です。調停と訴訟のいいところ取りをしたような特徴があります。
6.刑事弁護
「刑事弁護」は、弁護士のみに許された業務です。
被害者との示談交渉や身柄拘束(逮捕・勾留)への対応、刑事裁判での弁護活動など内容は多岐に渡ります。
「刑事弁護」に関する詳しい説明はこちら
刑事弁護について
刑事事件は、当事者が逮捕・勾留されることで身柄を拘束されてしまうおそれがあることや、刑罰という最も厳しい処分が行われる可能性があることが民事事件と大きく異なります。そのため、刑事事件には刑事事件特有の対応が必要です。
そして、刑事事件に必要な対応には、弁護士でなければできないことが多く存在します。
弁護士に依頼するメリットは、次に挙げるような弁護士にしかできない対応をしてもらえることです。
刑事弁護を弁護士に依頼するメリット
- 被害者との示談交渉
被害者は、加害者と直接話したくない、あるいは加害者に連絡先を知られたくないと思う方が大半です。
弁護士であれば被害者の懸念を払拭することができますので、話し合いに応じてもらえる可能性が高まります。 - 捜査機関との折衝
刑事事件においては、警察官や検察官などの捜査機関が大きな権限や裁量を有しています。
このとき、捜査機関に対して法律上の問題点を指摘したり当事者側としての考えを説明したりして折衝することで、逮捕や勾留を避けるなど緩やかな対応をしてもらえる可能性もあります。捜査機関との折衝は弁護士でなければ難しいでしょう。 - 身柄が拘束されている場合の接見(面会)
当事者が身柄拘束されている場合、弁護士が接見に行き、アドバイスをしたり励ましたりすることができます。
家族等でも接見はできますが、平日の日中にしかできず、時間も20~30分程度に限定され、警察官の立会いもあります。そのため、事件のことなど込み入った話をすることは現実的には難しいでしょう。
一方、弁護士の接見の場合、夜間でも接見できますし、時間についても制限はなく、警察官の立会いもありませんから、当事者も安心して話すことができます。 - 早期の身柄拘束からの解放
逮捕・勾留といった身柄拘束は人権を制約する程度が大きく、必要でなければ行うことが許されません。仮に不当な身柄拘束が行われているのであれば、裁判所に準抗告等の適切な手続を行い、早期に身柄を解放する必要があります。
また、起訴された後も身柄拘束が続いている場合、保釈という手続もあります。
いずれも弁護士に依頼しなければ手続を行うこと自体が困難ですので、弁護士に依頼すべきでしょう。 - 刑事裁判への対応
起訴された場合には、刑事裁判に対応していくことになります。
犯罪行為に心当たりがある場合でもない場合でも、当事者に有利な証拠を提出したり、争うべき点を適切に争うなどして、裁判所に適切な判断を求める必要があります。
相談のご予約・お問い合わせ